お正月を迎える前に、お仏壇を清めることは日本の大切な年中行事のひとつです。ご先祖さまを気持ちよくお迎えするためには、ただの掃除ではなく「心を込めたお手入れ」が大切。本コラムでは、お仏壇掃除の基本とポイントをわかりやすくご紹介します。
Before Cleaning
掃除をする前に
掃除を始める前に、しておきたいことをご説明します。
- 掃除をすることを報告するためにお参りする
まずはご先祖さま故人様に失礼にならないように「これからお掃除をさせていただきます」という気持ちを込めてお参りをします。
- 窓を開けて換気をよくします
掃除をする時は晴れた日に窓を開け換気がよい状態の時にするようにしましょう。
- 仏具を動かす前に写真を撮る
お仏壇の中の仏具やご本尊を一旦、別の場所に移動させます。 仏具の配置はとても大切です。掃除を始める前にスマートフォンなどで写真を撮っておくと、元の位置に正確に戻せます。特に位牌や花立て、香炉の並び順は宗派によって違う場合があるため、確認を怠らないようにしましょう。
- 掃除道具はやさしい素材を選ぶ
お仏壇は金箔や漆など、デリケートな素材でできています。乾いた柔らかい布やハタキ、毛の細かい筆などを使用し、力を入れすぎず丁寧にほこりを払います。洗剤や水拭きは基本的に避け、素材を傷めないように注意しましょう。
Clean from Top to Bottom
お仏壇は上から下へ
掃除していきます
仏壇の上の方にたまっているホコリを落とし、下へ下へ掃除していきます。 手の届きにくい場所は毛ハタキなどを使いホコリを払います。細かい部分はハケや仏壇掃除用の筆などを使い優しくホコリを落としていきます。
次に柔らかい布やクロスなどで乾拭きしていきます。
- 市販の洗剤やアルコール
- 水拭き
- 金箔部分の掃除
水が木材に染み込み、カビの原因になりやすいので水拭きや洗剤等は使用しないでください。 金箔は直接触れると指の油分で変色したり剥がれたりする可能性があるので、毛払いなどで優しく払います。
Handle Each Item with Care
仏具は一つひとつ丁寧に
仏具は材質により掃除の仕方が変わってきます。
- 陶器やガラス製
基本的に水洗いが可能ですので、食器用の洗剤などで洗えます。 戻す際は水滴など落ちないようにしっかりと乾かします。
- 真鍮製
金属磨きで磨いた後、乾拭きします。
- メッキ加工や色つけされた仏具
表面の塗装が剥がれてしまう可能性があるので、優しく乾拭きします。