実は、仏教ではどの方角にも仏様がいると考えられているため、この向きでないといけないという決まりはありません。
各ご家庭の住宅事情にあわせて、ご家族の皆様が毎日の生活の中で自然にお使いになれる場所を選ぶことが大切です。
ここでは、昔から言われている設置に関する説をご紹介します。

●南面北座説（なんめんほくざせつ）
位の高い人は南を向いて座るので、家来たちは北を向いて座る、という中国の慣習に由来します。
お仏壇の正面を南に向けることでお仏壇に直射日光が当たらくなるメリットもあります。

●西方浄土説（さいほうじょうどせつ）
西方浄土とは極楽浄土のことで、西方浄土の方向にある西に向かって拝めるように、お仏壇の正面を東に向けて設置します。

●本山中心説（ほんざんちゅうしんせつ）
お仏壇を拝んだときの延長線上に宗派の総本山がある方向に設置します。
宗派やお住まいの地域、本山によって向きが異なる設置方法です。

●春夏秋冬説（しゅんかしゅうとうせつ）
向きにこだわらず、ご先祖様が安らかに眠ることのできる向きなら問題はないとする説です。
四季を方角に例えこう言われます。

家相や風水を気にされる方へ

●風水
風水で言われるのは、日が昇り始めて新しい空気が舞い込む東南が良いとされます。
他にも南東、南、東、西もお仏壇の向きにふさわしいとされます。トイレの隣や階段の下などは適さないとされます。

●家相
家相による向きは基本的に鬼門、裏鬼門、正中線、四隅線を避けていればどの方位でも構わないとされます。
北向きに配置するのは死者を「北枕」にするという言い伝えから縁起が良くないとされ避けられています。

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